将来を考える教室

「新しい価値を生み出す×自分を知る×職業を考える」を発信する中高生・大学生のためのブログです。

将来に悩んだら、自分の価値観を深く知ることから始めよう

突然ですが、エジプトの労働者の話を聞いたことがありますか。

仕事をどう捉えるかで人生の充実度が大きく変わることを表した話です。

 

同じ仕事をしている4人の労働者に「何をしているのですか」と尋ねました。

1人目:疲れ切っている労働者は何も答えませんでした。

2人目:元気な労働者は「ピラミッドを作っている」と答えました。

3人目:もっと元気な労働者は「尊敬するファラオの墓を建てているんだ」と答えました。

4人目:もっともっと元気な労働者は「エジプトの歴史を作っている」と答えました。

 

あなたは将来働くとき、何人目の労働者でありたいですか。

 

私は昔、1人目の労働者でした。

新卒である百貨店に入社したときのことです。

キラキラして、おしゃれなものや人に囲まれて、

百貨店での仕事は、就活をしていた頃の私にとってすごく「良く見える」仕事でした。

 

いざ入社し、婦人雑貨売り場に配属されました。

最初はやる気満々で、頑張って売りました。

商品について勉強して、接客も苦手でしたが頑張りました。

でも、だんだんと仕事への情熱が冷めていきました。

商品を売ることに意味を見出すことができませんでした。

「生活必需品でもない高級品を売ることに社会的に何の意味があるのだろう」

なんて思うようになりました。

(働いている方や百貨店を利用している方に不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません。あくまでその時の勉強不足な私がそう思ってしまったというだけです。)

 

それからは、あらゆることを「させられている」と思うようになり、

モチベーションはお給料だけになりました。

仕事に意味も誇りも持っていませんでした。

それで結局仕事を辞めることにしました。

(ちなみにこの百貨店自体はとても良いお店で、この間もお客さんとして遊びに行きましたが、とても楽しかったです。あくまで働く場として、私には合っていなかったというだけで、同期や同僚には百貨店での仕事に魅力を感じて生き生き働いている人がたくさんいました。)

 

私は、4人目の労働者に近づくにはどうしたらよいだろうと考えました。

私にとって誇りをもって働ける仕事って何だろうと考える中で、

「もっと社会の基盤となる、より社会的意義の大きな仕事に就きたい」

「人の成長に携わる仕事がしたい」

という思いにたどり着き、教師に転職しました。

教師の仕事をしていても、それまで以上に苦しいことは多かったですが、

それよりも自分の仕事は「人の人生を作る仕事」だと捉えることできて、

やりがいや誇りを感じながら働くことができました。

少しずつ4人目の労働者に近づくことができたのです。

 

この経験を通して、仕事にどれだけの意味を見出せるかは

充実した人生を生きる上でとても重要な要素だとわかりました。

私は自分の価値観をしっかり把握せずにいたために

「何となくいいな」「かっこよく見えるな」と思っただけで企業選びをしてしまいました。

そうならないためにも、自分自身について深く知ることは大切だなと思います。

 

「将来を考える教室」では、様々な体験や問いを通して、自分のことを知るための講座を開いています。興味がある方はぜひ体験レッスンを受けてみてください。